お 隣 さ ん
     
                                                   
  私が鉄道好きになったのは小学生の頃でした。住んでいた家から田んぼを挟んで向こう側に線路が見えました。旧国鉄高砂工場へとつながる引込線でした。当時高砂工場では、気動車や客車、貨車の検査や車体の改造、修繕などを行っていました。部屋の窓から眺めていると、長年の就役に疲れた古びた車両がC11蒸気機関車に牽引されて工場へと入って行きます。そして何日か後にまるで新車のようによみがえって、誇らしげに出てくるのです。その列車たちの変身振りを目の当たりに見るのが楽しく、すっかり鉄道車両の虜になってしまいました。中学生になると山陽電車で通学するようにな、走行音で車両の型式を聞き分けられるようになりました。

社会人になって転勤が多かったため、さまざまな通勤電車のお世話になりました。関西ではJR京都線、阪急京都線、近鉄京都線、大阪地下鉄御堂筋線、谷町線、関東ではJR東海道線、中央線、南武線、総武快速線、埼京線、京浜東北線、東急田園都市線、小田急本線、営団地下鉄(現東京メトロ)半蔵門線、銀座線、有楽町線、千代田線、京浜急行線、西武池袋線などなど……、それぞれに特徴ある車両たちが楽しませてくれました。仕事での出張もできるだけ鉄道を利用しました。関東から九州までの在来線特急はほとんど乗り尽くしました。還暦を迎え、お祝いに何種類かのNゲージ(線路幅が9mm)の鉄道模型をプレゼントされたのがきっかけで、鉄道模型にはまり込んでしまいました。

集めた車両は新幹線、電車、気動車、電気機関車、客車、貨車など1200両を超えています。その中から人気のある列車を選んで先日、さくら会館で鉄道模型展を開きました。お子さんからお年寄りまでたくさんの方に来ていただき、楽しんでいただくことができました。ご来場の皆さんありがとうございました。

 

15B        大﨑 清司 さん